樟屋敷1人目、婚約者・五海棠祥之輔まいります。
とにかくまず顔が良い
以下、ネタバレ含みます。ご注意ください。
これはどこから何をどう書けば良いのか…。
とりあえず言えるのは
帳面はすごく便利
ということです。欲しい、私も10000ページくらい空白なやつが欲しい。
使い切ると何か良いことがあるかもとくっすんが教えてくれるんですが、良いことって何だろう?でまず思い浮かべるのが4Pっていう。
このヒロインは私とのシンクロ率が驚きの100%ですね。
お相手は結婚するまでの数ヶ月を一緒に暮らすことになる許嫁。
期待を胸に迎えた彼は、すごく優しくて紳士的、まさに王子様のようでして。そして本当に顔が良い。
ただかやのちゃんは待ちに待った初対面だというのに、すぐ股間を見つめてしまうんですよ。
手を繋ぎながらお屋敷を案内して、テラスでお茶をするんですが、
この間何度エロいことを考えただろうか
数えるのも億劫になるほどエロいことばっかり考えてます。
一方の祥之輔も女性経験の話題になると途端に挙動不審。
明らかに拗らせている
そんなプライド高めな拗らせ王子に
「ビクンビクンについてご存知ですか?」
「お股の間がヌルヌルして、ビクンビクンする現象のことです」
なんてこと突然聞いたらそりゃドン引きされちゃってもしょうがないですよねえ。
結構ちゃんと怒ってらっしゃるので今すぐ何とかしないといけないんですけど、深夜わざわざ自室を訪れてくれた祥之輔を前に
(勃起された祥之輔様の男性器は、どのようなものなのでしょう……)
コラ!また勃起のこと考えてる!!!
この子の相手は大変だなあ、さすがに同情するわ。
あらかたキレ気味でツッコんでくれるのでこちらは非常に楽させてもらえたんですが、お股の棒を触られてツッコむどころか何の抵抗もしない童貞はめちゃかわゆかったです。
祥之輔もかやのには全く悪気がないことを知って、また自分への好意がちゃんとあることを感じて、動揺や葛藤はしつつも、少しずつ正面から彼女の性欲と向かいあってくれるんですけど、
「なんでオレが射精のことまで教えないといけないんだよっ!」
いやほんと全部お任せしてしまって申し訳ない…
と変な親心みたいなのが生まれてしまいました。
だってあの子何をきっかけにエロいこと考えるか予測がつかないんだよ!!!
「男はイッたら出るんだよっ!」「種がっ!」から
ダンデライオン→エンジェル→レインボー
こんな思考の展開は普通しないよ!!!1000年に1人の逸材という評判にも納得の大天才だよ!!!!私のような凡人にはシンクロしきれないよ!!!!!
下ネタは最初からずっと全力だし、大天才は常時発情中だというのに、なぜか濡れ場自体はなっかなか来ないんですよね…。
このあたりの躱し方がすごく上手いんだよなあ。
焦らされているうちに、かやのの早くビクンビクンしたい気持ちに共感した上で、祥之輔のステップを大切にしたい気持ちがとても愛おしく思えてくるというか。
気がついたらこの攻防戦に没入してて、なんとか無事に2人の本懐が遂げられますようにと願える心は至って穏やか。
ともかく祥之輔にはちょっと一回見えるところで射精してほしい。君たちにもきっとその方が良い。
「何はともあれ1射精」を当面の目標に掲げたところで、やってくるのはお風呂でバッタリ。
勃起からの鼻血という今となっては逆に新鮮すぎる展開ですが、対面座位で乳首を舐めて、「んんッ」って喘いじゃう祥之輔様に
これは出るな、絶対に出る
とレインボー予想のオッズは固め。
「……駄目だ、かやのッ。そんなにソコを擦りつけるな……ッ」
「ああッ、もう我慢出来ない……ッ!」
と素股にて目標達成です。祥之輔おつかれ。
さすがにこれで2人とも少しは冷静になれるじゃろ、この辺で1度お互いの背景を共有した方が良いね…って
「……おまえはなぜ、オレに挿れて欲しいと思うんだ?」
「本当は、オレに惚れてるからしたいんじゃないんだろう?」
核心突かれた~~~~~~
祥之輔の賢者タイムはマジで賢者~~~~~~~~~。
ただこのあたりからの祥之輔は男としてめちゃめちゃ素敵です。
かやのがしたいって言ってるんだからいいじゃねえかと自暴自棄めに振り切ってくれたように見えるんですが、この祥之輔の葛藤って実は結構重くて深いんですよ。自分の良心を賭けているような重さと、彼の優しい心根による深さ。
拗らせた童貞が女を抱く決心をするっていうそんな単純な話でもないんですよねえ。
一方の大天才は
(朝食後も祥之輔様と共に過ごし、私は夜の期待で胸を膨らませ、股も濡らし通しだった。)
っていう相変わらずさなんですが、
「強くなる前に、一般常識を身につけて欲しいものだ」
「いや、急に身につけなくてもいい。それがかやのの魅力でもあるんだから」
と、いつの間にか言ってもらえるようになってるこの安心感。
この短期間で変わったというより、祥之輔はもともとすごく懐の広い男だったんだなあ。もらえる気持ちが本当に温かい。
でよりによってこんな大事な夜にトトロの最後みたいな楠近さんとニアミスしちゃうんですよーーーーー。
これ本番直前の童貞には結構辛い洗礼ですよね。
挿れようとはしてくれるんですが、どうしても自信が持てずに中断して服を着てしまいます。
いやいいよ、頑張ったよ、お前は十分頑張ったよ。
大人の男に対峙して痛感したコンプレックス、ついでにあのエロ眼鏡先生までをも自力で乗り越えてくれた祥之輔には心からの拍手を贈りたい。
ここで自分が童貞であることと、なぜ童貞なのかを告白してくれるんですが、
「普通に女と遊ぼうと思った。だが、そばに寄られると……駄目なんだ……」
「かやのじゃないから」
なんという貞操観念(平伏)
なんかドえらい特殊性癖でも抱えてんのかと思っててほんとすみませんでした。
「今夜はこれでおしまいにしよう」
「ええっ」
「……おまえ」
のかやのがまたしてもシンクロ100%で若干いたたまれない気持ちになりましたが、
「悪いが、今夜のオレはもう勃ちそうに――、勃起しそうにない。どれだけかやのの裸を見て、キスして、触っても、無理だ」
これ!これだよ!!!
18禁乙女の攻略対象って、己を勃たせることに関しては基本モンスターじゃないですか。
こういうナーバスな状況で勃てられない男ってものすごく貴重。可愛い。とても可愛い。これは可愛い。
この後ようやく来てくれる初挿入は素晴らしかったです。
「痛かっただろ……。よく我慢したな」
がこんなに心に染みた濡れ場は初めてかもしれない。
「教えてくれ。どこが気持ち良いんだ……。……ここでいいのか?」も、「オレの指がかやのをイカせた……。イカせることが出来たんだな?」も、ここまでを見てきた分いちいち意味を持ってしまって、それがまたすごく良かった。達成感やばかったわ。
結婚式を終えて2発目の袴姿も最高に格好良くて、
「今度はオレの夢をみろよ」
でプロローグを回収してくれるのも素晴らしい。
自信がついて俺様度の上がった祥之輔様もたまりませんな。
それは葵の御紋では?なんてこと全く気になりませんでしたが、ちょっとこれだけは言って良い?
「ならまたビクンビクンさせろ」
ビクンビクンを夫婦間の暗号にすな
この作品である限りビクンビクンからはどうしても逃れられない祥之輔様のEDは6つ。
「いつまでもそばに」
二回戦END。
「調教開始」※シーン登録無し
オナニー三昧END
「ダ・カーポ D.C.」
五海棠先生END
「幸せな夫婦」
偽者と3PEND
「優しい微笑み」※シーン登録無し
「挿れたい」END
「Selflesslove」
中イキ(祥之輔が)END
BADも祥之輔の不憫さが全部良かったんですが、特に刺さったのは「Selflesslove」だなあ。
こちらでは帳面で祥之輔を操ってしまったのがバレちゃうんですけど、
「オレがこうしてかやのを抱きしめたいと思うのも、本当は帳面に書いたからなんじゃないのか?」
「やっぱりおまえはオレを本気で好きなわけじゃなくて、ただただエロいことをしてみたかっただけ。そうとしか思えなくなるんだよ」
言いたいことはとてもよく分かる
自分の気持ちに確証が持てなくなってしまっても、それでもかやのに応えようとしてくれる姿がすごく切なかったですねえ……。
「オレはおまえを普通に愛したかったのに……」
に抉られました。本当に申し訳ない………………。
本当に申し訳ないところでワンモア申し訳ないんですが、もう勃たなくなってしまった祥之輔の
「……クソっ、クソっ」
と焦りながら擦り付ける様子は大変エロかったです。
自分じゃかやのを満足させられない+でも他の男には渡したくない+イケないのクソ辛い、という祥之輔の苦悩は、かやのには禁欲させた上で自分はドライでイクというエゴ強めな結末を迎えてしまうんですが、これは個人的にすごく納得・共感した展開でした。
ペニパン付けたかやのに犯されながら喘ぐ祥之輔に、人間の欲望とか執念とかの強さ怖さを見せてもらったなあ。
「早く挿れろ」にもうこの2人の今後どうしようもない関係が特に際立ってて大好き。
他のBADエロもPIL-VAMPさんらしさが満載でして、シャルロットちゃんも先生との3Pもどきも見てほしいんだけど、覗き見バレ&「そんなに僕が抜いてるところを見たいのですか?」からのオナニー見せ合いっこっていうボーナスタイムがあるんで、お好きな方は是非。
「ええ。よくご覧ください」、祥之輔の台詞はだいぶ厳選してこのへん全部可愛い。
「かやのさんの目の前で勃起した自分が悪いんです。申し訳ありませんでした」
「だ、抱きしめ合ったり……、……き、き、キスしたり?」
「……いきなり押し倒されたのに、オレの心配をしてくれるのか」
「初めてなのに……そんなに喘げるものなのか……?」
「……いちゃいちゃ以上のこともしてやる」
「ベッドに押し倒した時にはビンビンだったんだけどな」
「明日、またいちゃいちゃしよう。それで、オレのが勃起したら今度こそ挿れてやるから」
「それ以上言うなっ!頼むから二人の間のことをコイツに言わないでくれ!!」
「それでも嬉しかったんだ。おまえに触れられたことが……。……罪悪感にかられながらも」
「泣き顔くらいなんだ。オレに恥ずかしい真似をたくさんさせたくせに」
「……わかるか?かやのの中に……入れっぱなしだったオレのが……また大きくなっただろ」
「勃ちまくって仕方がなかった……」
「ちゃんと言え」
「かやのはエロくない夢もみることが出来るのか?出来ないくせに」
「……クソ、何回抜いても収まらない……ッ。あの女が変なことばかり言うせいで……」
「……見るなッ、かやの――……ッ、見られたらオレは舌を噛み切る――ッ!」
「オレが最初からこうして押し倒してやればよかったのか?あのテラスで、初めて一緒にお茶を飲んだ時に」
「――オレは嬉しかった。かやのが望むなら、オレのこだわりなんか捨てて、望みを叶えてやりたいと思った」
「欲求は人一倍あるのにイケない……。これがこんなに辛いことだとは思わなかった」
「オレではもうかやのを満足させてやれない。手や指では物足りない。おまえがそう感じているのはわかっているんだ」
いやあ、祥之輔はほんといい子だったなあ。賢いし頼もしいし優しいし良心しかない。
こんなに誠実で真っ当な常識人、18禁乙女ではなかなか見かけないですよねえ。
まさかこの2人のしかも18禁で「セックスは特別な行為」という初心をこんなにも思い出させてもらえるなんて予想外でした。
相手と気持ちが揃うことの大切さを改めて教えられた気がします。
いやほんと簡単に媚薬とか盛っちゃ絶対ダメだし、手足縛って無理やり挿入なんて以ての外ですね(取り戻した正気)