鬼と花妻、従者・青臣まいりますー!
「はい」が全部たまらん
以下、ネタバレ含みます。ご注意ください。そしてものすごく長いです!
青臣は真朱ルートでも顔を見る度にM心をキュンとさせてくれる上、特に終盤すごい頼もしくて格好良かったんですよねえ。
とはいえ私の夫は真朱様なわけだし、真朱に心酔してそうなこの堅物をどう落としてくれようか…って、は???
「真朱様から『貴女の相手をせよ』と命じられております」
そんなことってある!???
主従の下剋上で、主がこんな前半にOK出しちゃったら色々台無しやろが!!!
そもそもあの一途で誠実な真朱がいくら青臣を信頼してるとはいえこんな命令しちゃうなんてとても納得できな
「……。濡れませんね」
まあ赦してやってもよい
これ超事務的に淡々と攻めてくれる上に挿入無しなんで、青臣の面倒くさそうなため息に免じてやろう。
特に
(冷えた指先は感覚を冴えさせて、鋭利な刃物で肌を撫でられているような錯覚に陥る。)
この真朱との体温の差よ…
もうほとんどのことは赦してやってもよい……
「っ、冷たい……!冷たいわ、もうやめて!」
と、身体を触れられることより身体に触れる指の冷たさを拒否る姫様の幼さと
「……そう言われて素直にやめる男もおりますまい」
と呟く青臣のエロさが大変いとおかしです(精一杯の平安)
「私には興味がなさそう」からの攻略。こういう相手楽しいですよねえーーー。
特に青臣があっさり立ち去る描写が良かったなあ。
来てくれるのを待つだけの深窓育ちぽさと、「もう少し話したいのに」と歯がゆい気持ちがよく分かる。
たまに見せてくれる「小さな火花のような笑顔らしきもの」という表現もすごく素敵。
そんなクーデレ陰陽師、なんと…温泉連れてきてくれるんですよ…。
ええ…沈むのか…こっちでもまた沈むのか……。
「青臣は入らないの?」
「私をご所望ですか?」
で早速沈みそうになったんですけど、今回沈んだのは姫様の方でして。
「沈む前に助けられなくて申し訳ありません」
うんいいの…慣れてるから……
普段は素っ気ないくせにいざという時は懐に飛び込ませてくれる、そのメリハリに十子は以降も浮いたり沈んだり。
身を挺して庇ってくれたことで「大人しく守らせろ」と「自分のために怪我なんてするな」がぶつかって喧嘩しちゃうんですが、明らかになるのが青臣の素性。
お前、地獄の住人じゃねえか………
マジで行き場も生きる場もない八方塞がりの孤独、こんなの誰かが死ななきゃ何ともならないじゃないですか…。ほぼ詰んでるんですけど、3人ともいつかは選ばなきゃいけないんですよね。うわきっついな。
肉親が編んだその籠のえげつなさに、十子も思わず「……嘘」と絶句してしまうんですが、
「……ええ、嘘です。私は嘘つきですから」
がめちゃめちゃ切ない。
「知るはずがないでしょう。知っていたら、私をこの屋敷に住まわせておくはずがない」
と青臣は思ってるみたいなんだけど、いやむしろあの真朱が知らないはずがないと思うんですよね。
厄介を懐にするのも厭わない真朱の優しさと強さを思い出してたら、十子のことなんか正直もうどうでもよくなってきてしまいまして、ちょっと待ってよだってこれ
真朱と青臣の関係性が激アツすぎんだろ
この2人が
「心にもなくお謝りになるのはいつものこと。口だけなのでしょう、知っていますよ」
「心にもなく文句を言うのはいつものこと。そう言いつつ世話してくれるのを俺も知っているぞ」
とか言い合いながら、同居して共闘してるの超やばくないですか…?歴代1の主人公いらなくね案件が来てしまった……。
その上、
「『私が心を許した者に不幸が訪れる』呪いです。母を不幸にした私には、確かに似合いだ」
唯一孤独から救ってくれそうな十子は真朱の嫁で、とどめにこの呪い。そりゃあれだけアクシデントに敏感にもなるよなあ。敵ながら隙がねえ。
なるほど今回は予想を遥かに上回ってきたな……、青臣のEDは4つ。
「花盗人は椿」
全部真朱のおかげじゃねえかEND。
「籠の鳥」
もう安心ですね!END。
「比翼の鳥、連理の枝」
ごちそうさまでしたEND。
「繰り返す死」
この後を最後まで全部下さいEND。
とりあえずまずはベストルートから!
その先険しく暗い道だとしても、好きになっちゃったんだからしょうがないとしか言えん。
出かけた市で青臣はわざとはぐれて、暗に逃げるなら今だよと言われるんですが、ここで十子は地獄に付き合う選択をするわけです。
「……帰りましょうか。姫様」
「うん……」
が、あああああダメだ泣きそう
毒を食らわば皿までだ!お前らがそのつもりなら私も最後まで見届けてやるよ!!!と共に地獄を往く覚悟を決めました。
で、このままの生活が続くはずがないのに、やっぱり恐くてこの先起こるであろうことが直視出来てないんですよ。この期間のじゃれ合いがほんと見てて辛かった。この2人は境遇のせいで心が成長しきれてない感じが似てるんだよなあ。真朱がすっごい良く出来た大人なんで、余計精神的な幼さが目立っちゃうんですよね。ハラハラしながら小さな子どもを見てる感じです。
「もう待つのはやめだ。……十子、今日から俺の閨に入れ」
ほら見たことかあああああ!!!!!
「……いいえ。私が余計なことをしたせいです。挿頭も……、それに貴女を庇ったのもいけなかった。私の行いはいつも、いつも、いつもいつも、裏目にばかり出る」
が大変心を抉る。
で、連れて行ってくれた先はまた温泉。
今度こそ十子より先に沈んでやろう…と地獄往きとは別の覚悟を決めたんですけど、いやもう私の涙腺が先に緩んじゃって全然ダメ。上手に沈める気配無し。
真朱との初夜が嫌でぐずる十子を抱きしめて
「っ、貴女という人は、人の気も知らないで……!」
「青臣の馬鹿、馬鹿っ!言ってくれないのだから、わかるわけないでしょう!」
「言えるわけないでしょう!私の本当の気持ちなんて!」
と初めての荒ぶり。どうにか持ちこたえて十子を宥める青臣ですが、奮戦虚しく最後の最後で
「っ……、姫様……、貴女を、愛しています」
ダメだこれは泣かせて頂く!
この間、十子はずっと全裸だけど涙で見えないから大丈夫!!!
そもそも私は寝取られる男が最高に好きなんですよ!!!主従VSな時点でこっちは負け確なのに、己を滅して別の男の元へ送り出さなきゃいけないなんてフルボディで喰らってしまうんですが!!?????この地獄往き、片道切符なんですか!!!!???????とオイオイ泣いてたのに
「……真朱様と契るのは、お辛いですか?」
「……では、お手伝いします」
は??????
えっこれ
(最後に音を立てて離れた唇を、私は一生忘れないだろう。)
で終わりじゃ駄目なの???
いくら濡れ場を心待ちにしてる私でも、このタイミングでエロいことしちゃったら台無しってのは分かるぞ???いやいやいや、いくら十子がずっと全裸だとはいえ、青臣くんさすがにそれは無いん
「……閨に入ったなら、ずっと目を瞑っていてください。貴女に触れているのは私だと思えばいい」
「……いけません。私の名を呼んでは」
まあ赦してやってもよい
今回もきっちりイカせて挿入無し。
「……達せましたね。よかった……」
「……どうか私を、……忘れないでください、姫様……」
という懇願に近い本音がすっごい切実なんだけど、
ただ実際には真朱の指の感触や触り方に
(なんでこんなに違うの……!)
と十子がキレながら流されてしまいそうになるのが非常に生々しいです。
ここでさあ、真朱が寸止めるんですよ。「十子がまだ処女だった」っていう理由でだけです。それだけで、誰かが引き取らなきゃ終わらない地獄を真朱が1人で背負うんですよ。
こんないい男います…?
スパダリどころかもうそこまでいくとお父さんやん………。
「……青臣を見捨て、俺に抱かれろ」と言った時の心中を想像すると吐きそう。
そんな鬼の自己犠牲によって成り立った新婚生活ですが、このベスト濡れ場良かったなあーーー。
地獄を乗り越えて開花した青臣の色気がとにかくやばいです。
姫様ではなくたまには名前で呼んでほしいと十子がねだるんですが、
「たまに、と言いますと例えばどんな時にご所望ですか?」
「……わかってるくせに、意地悪」
でエッロいキスをしてからもう一度、
「どんな時、貴女は私に名を呼ばれたいのです?……教えて?十子」
いつの間にその完成度を誇った???
この後も
「本当は気持ちがいいのでしょう?……ねえ、十子」
「っ……、ははっ、今、すごい締まった……。名前呼ばれるの、好き?」
と続くんで、
これは是非デフォ名をお勧めしたい
特に騎乗位で挿入する瞬間、青臣の目を塞ぐのが良かったなあ。
温泉で着替えさせる時とか、熱を出して水を飲ませてもらう時とか、彼は十子が見えてない間の色っぽさがすごい印象的だったんですよね。
「ひどいな……、っ……、姫様が、私を……、受け入れる瞬間が、見たかったのに……」
が大変エロ可愛いかったです。
呪いも無事切れる、というか勝手に切れてるんですが、
おい真朱お前はほんとに……
とまたしても吐きそうに。私はこんな人他に知らないです。
さて一方のBADですが、要は「十子が処女じゃなかった」ら真朱は地獄を引き取らないわけです。
思い出に抱いてほしいと十子が言えば青臣は抱いてくれるんですが、ただこれさああああああああ、そもそも私は最初で最後の一発が最高に好きなんですよ!!!主従VSな時点で(以下略)
「目を逸らさないで。貴女に触れているのが誰か、よく見ていてください」
(青臣の肩越しの空を、景色を記憶に焼き付けたから、いつでも思い出せる。)
あああああほんと最高に好き
「全部、入りましたよ……。もう大丈夫、ゆっくり息をして……、しばらく、こうしていましょう……」
と優しく言ってくれて、完全に奥まで入ってるくせにここまで来て恐いことは何も起こらなそうな会話をしてるのが、この後に乗車予定の地獄爆走列車(片道)のことを考えると本当に切ないんですけど
「……すみません。さっきから耐えているのですが、突き上げたくてたまらない……」
って本音がこちらこそたまらない!!!!(先に出発)
ここで青臣の地獄一丁目。
「姫様にはお辛いでしょうが、真朱様と契っていただきたいのです」
「この里に残って、私たちの関係を続けたいのならば、こうする他ない。私たちの愛を守るため、姫様にはお辛いでしょうが耐えていただかねばなりません。……どうか、愛する人を見送らねばならない私の気持ちもわかってください」
不倫男が言いがちなやつ……
ただこれ、青臣にとっては純粋に本心から十子の命を守る術だと思ってるんですよね。あれだけ自分の行動は裏目に出るって言ってたのになあ…ほんともう青臣はさあ……。
その言葉にまんまと納得した十子ですが、
「くせえ……」
「そうじゃない。……お前の身体のあちこちから、青臣の匂いがする」
から始まる真朱との濡れ場が地獄二丁目。
「……面倒な女だよ、お前は」
とひっくり返されて
「……好きな男の顔でも思い浮かべていろ」
あれ!?天国一丁目!????
いつのまに逆走したのかとビックリしましたが、この真朱との非処女な初夜、めっちゃめちゃ良かったです!!
「……恐怖で支配するのは容易くていいな」と首絞めてもらえるし、
最奥を突かれて、
「ああ……、ここは俺だけのものか?」
これは紛うことなき巨根~~~
これは巨根だ、巨根だったわ、前回の記事訂正しますわ、ようやくはっきり巨根だわ。
はっきり巨根の運転でたどり着くのがゴールの地獄三丁目ですね。
う~~~ん、地獄度はまあそれなりに高いとは思いますけど、十子はもう完全に身も心も真朱に依存してるし、これはこれで幸せなんじゃないでしょうか。
「……俺の名でいいのか?」
「達するときに呼ぶのが俺の名でいいのかと言ったんだよ」
「……そんなに俺の身体が好きか?」
だからもともとすごい好きだし、その上ついさっき間違いなく巨根であることを確認してますます好きになったし、私は真朱とこうやってスケベなことしながら幸せに暮らしたいって何度言ったら
「ははっ!だそうだぞ?青臣」
今までの全てを赦した
舐めてた~~~~
「……お前らは殺さない」
「楽には死ねないさ。お前たちは」
真朱の執着心を舐めてた~~~~~~~
そしてスタートする地獄3Pなんですが、今回は特に琴線に触れたところが細かすぎて、微に入り細に入りバレ100%で語ってくので、未プレイの方は何卒ご注意ください。
真朱が前の穴担当、青臣が後ろの穴担当なんですが、圧倒的な力の差が存在する主従3P。こういうの意外と無いんですよねえ。
「だそうだぞ。青臣、手伝ってやれ」
「っ、……どうすればいいのか、わかりません……」
の青臣が情けなくて超好き。
前後交代して2発目、中で青臣のと擦れた真朱も煽られて
「お、み……!好き勝手にう、ごくな……!くそっ……!」
が最高に私の性癖ですが、これこっからが本当に素晴らしくてですね。
姫様を挟んで欲のぶつかり合い合戦が始まるんですよ。
特に一歩リードされてるのが悔しい真朱が大人げなくて、
「もう、中が俺の形になっているだろう?お前の形など忘れるほどに、何度も犯してやったからな」
「……」
で青臣の気持ちが一瞬萎えちゃうんですよね。それを十子は膣で感じてるっていう。
青臣の優しさを思い出して、(青臣に触れたくて、振り返りざまに手を伸ばす。)と、
「……青臣。お前は黙っていろ」
と真朱に制され、(その手は青臣に届かなかった。)
名前を呼ぶ声が愛おしげなので、
(どんな顔で私の名を呼んでくれているのか、今すぐ顔が見たかった。そうしたら貴方を信じられるかもしれない)
と真朱の本心を覗こうとするんですが、
「姫様……!」
(振り返ろうとして、宙を彷徨っていた腕を青臣に取られる。そのまま掌が重なって、指が深く握りこまれた。)
分かります!????
どちらかに寄ろうとすると、絶対もう一方から邪魔が入るんですよ!!!
共有しつつも相手より独占したい気持ちがちゃんとある、VSに重きを置いた3P。
本来3Pはこうでなければ~~~
「お前に痕を残せるのは、俺だけだ……」
に対して、
「……わかっています」
と青臣が代わりに答えるのとか最高じゃないですか??
「……もう、いく。お前もいけ」
と、射精タイミングも真朱次第。
当然青臣は直接何も言われなくとも外出しってほんともう最高すぎじゃないですか?????
そして1番最高なのは、この愛の形を心のどこかで3人とも望んでたってとこなんですよ!!!!!全員が引き取って全員が終わらせない地獄!ああああああああ地獄うううううううう
しっかり気づいて目を逸らさずこのセッティング出来る真朱はほんとすごいよ。最終的にやっぱり鬼最高っ…てあれ?
皆様付いて来て下さってますかね……?
突然の不安、青臣の台詞はこのへん地獄産。
「……大丈夫です、敵になどなりませんよ。貴方の後ろは私が守ります」
「っ……、こっ……、こんな時に、馬鹿ですか……、貴女は……」
「……後悔しますよ」
「……賢ぶらず、自らを見つめ、向き合える。貴女は確かに無知ですが、愚かではない」
「……ええ、私はずるいのです」
「……私の役目を果たすなとおっしゃるのですか」
「……私の心を乱して、満足ですか?」
「……明かすべき心など持ち合わせておりませんので」
「……なんですか。見ないでください」
「……大変お似合いでした」
「最初から騙して、裏切っている者の言葉ではないこともわかっています。……ですが、だからこそ、貴女まで奪うわけにはいかない。私が命を落とすようなことがあったなら、姫様が側であの方を支えてあげてください」
「どうか私の妻となってください。私こそ、貴女への愛しか持たぬこの身ですが……、貴女と共に生きていきたい」
「いえ、全部見ますよ。私のですから」
「十子、気持ちがいいならいいと言って?」
「っ……!ぅ……、いっ、たの……?今、すごい締まった……」
「見ますよ。目に焼き付けておかないと。……最後なのですから」
「大丈夫ですよ、姫様。このまま……、ほらここでしょう?」
「……やはり、やめておきますか?」
「……強情」
「幸せで……、こんなに満たされていいのかと……」
青臣ルートはVSと3P好きな人には是非やってほしいなーーー。
「繰り返す死」のことでいっぱいいっぱいになってしまいましたが、他2つのBADもかなり抉ってきます。真朱は怖えぞ。