ペルオペ2人目、シャニー兄弟の兄・フィリップまいります。
顔面が大変麗しい
以下、ネタバレ含みます。ご注意ください。
「ふっ」という笑い方が若干癪に障るものの、穏やかで柔らかで、どこをどう見ても紳士、まさに貴族様。
本を貸してくれたり、観劇に誘ってくれたり、色々と世話を焼いてくれるんですが、
「実は、私もこのバレエが見たいんですが……私のようないい歳の男は、一人で観劇に行くのは気恥ずかしいものなのです」とか「実は次の仕事まで、暇を持て余しておりまして。お相手いただけると嬉しいのですが」とか、なるべく遠慮させないように気を使ってくれるんですよ。お育ちがよろしいですよねえ。
ただ息を吐くように口説いてくるといいますか、友人から「これだから色男は」「お嬢さん、彼に泣かされないようにね」と忠告されたり、頬や手の甲へのキスが多めだったり、
プレイボーイな予感がすごい
ゲスさは全然無いのがまた性質悪そう。100人くらいは余裕で斬ってそう。後腐れない関係構築するの超上手そう。
極めつけがヴァロワ男爵と口喧嘩の末言われるコレ。
「婚約者もいるくせに、堂々と他の女と遊び歩く男なんぞ、信用できませんね」
そうだよ!現在進行形で婚約者がいるじゃねえかお前!!!!
そんな直球ツッコミにも全く動じずに
「きっと、私のように素敵な女性に巡り会えてないのでしょうね」
(フィリップさんはテーブルに置いていた私の手を取って、指先にキスをした。)
「貴女のことですよ」
この場面で堂々と口説いてくるメンタル
これは本物ですね。
その後も「大人の余裕」ってやつで付かず離れず包み込むようにジワジワ口説かれ続けるんですけども、とうとう
「今夜は帰したくない」「……大丈夫です、何もしませんから」
という胡散臭すぎる台詞が決まってしまい、屋敷に連れ帰って何するのかとワクワクしてたらまさかのかくれんぼ。
こういうイベントに心がピクリともしない私はつい真顔になってしまったんですが、
「見つけましたよ、ダーエ嬢」と後ろから抱き締められて、
「そう……そのまま……」
あら…エロいですね……(チョロい)
まんまと首にキスして
「今度は、その可愛い唇にしましょうか?」
すかさずお尻に触って
「……可愛い声だ。そそられますね」
「ですが……誰にでもこんなことをするわけではありませんよ」
分かった分かった、相手をちゃんと選んでるのは分かったけど
だから婚約者はどーしたって聞いてんだよ!!???
もちろん私のツッコミは今回もスルーされた上、本人からの言及は一切ないまま、婚約者と腕を組んでるところにニアミスしてしまうんですよ…。
当然クリスティーヌは全拒否モードに入るんですが、
めげずにしつこく会いに来るメンタル
いやあマジで本物ですね。
馬車の車輪が壊れたと言いながら部屋までやって来ちゃうんですけど、雨に濡れた姿を見てつい部屋に入れてしまうクリスティーヌ。私並みにチョロい。案の定押し切られて
「貴女にそのつもりがないなら、扉を開けなければよかったんですよ」
は??????????
おいこのノーリスクハイリターン狙いなヤリ目貴族を今すぐどうにかしろ……と珍しく顔面が麗しい男相手に荒ぶりそうになってしまったんですが、貴方が好きだからこんなやり方はやめてくれとクリスティーヌがお願いすると
「……好き?」
「……貴女が、私を……ですか?」
と突然キョドるんですよ。
ちなみにここで告らず流されてしまうと愛人BADです。
分かるよ!??コレクションを1ページ増やすことが目的だったはずなのに、好きを喰らって我に返っちゃうアレでしょ?分かるんだけども~~~。ここまでの転がし方とかキャラ描写が微妙にズレてるっていうか~~~~~~。
結局、婚約解消をしたことを新聞で知り(お前の口から早めに言え)、婚約者のエレーヌにも好きな相手がいる政略結婚だったということで万事解決しちゃうんですけど、うーーーーーん。
まあでも濡れ場に罪はないので、気を取り直してまいりましょう。
さすがプレイボーイだけあって、手付きが器用で脱がすのも早い。
対面座位での前戯から騎乗位ですが、
「私が腰を支えていますから、ゆっくり……挿れてみてください」
「ゆっくりで構いません」
「無理ですか?」
って全体的にスローテンポな進行があ~~~大人が処女抱いてる~~~~~って感じの初回で良かったです。
「おいで、クリスティーヌ」
と言われて胸に倒れ込むのがキュン度高め。
特に
(――フィリップさん……!)
でイクのが美蕾節といいますか、ナイス地文でしたわ。
こういう飾り気のない描写が久しぶりだったのでグッときちゃいました。
2発目は婚約発表パーティの夜、ゲストが多数泊まっている中でのバルコニーアオカン。
欄干に体を預けたクリスティーヌに
「そう、そうやっていてください」
「貴女に、あまりきつい姿勢をとらせたくありませんからね」
ならベッドでやれ
とついつい辛めなツッコミをしてしまいそうになりましたが、フィリップはふんわりSいんだよなあ。焦らした後の「はい」に滲むのがすごく好き。
イキそうになった瞬間の
(一度引き抜かれたものが、遠慮なく最奥を貫く。)
もなかなか。
声フェチなのはともかくとして、
「――はぁ、っ……貴女は、私だけのものだ」
「んっ……くぅ、ずっと、永遠に……」
にちょっと危うさを感じる濡れ場だったんですけど、実際「え?これハッピーエンド扱いでいいの??」っていう絶妙なラインの結末だったんですよねえ。
一方、前述した愛人BADですが、いや~~~私はこっちの方が断然好きだな。
分岐まではかなり微妙だと思いましたが、以降の夫になりそうもない男を描くのはすごく上手い。
・婚約者の存在をクリスティーヌが認めるのを確認するまでは外出し
・「同じ気持ちでいてくれて嬉しいですよ、ダーエ嬢」だけで好きだという言葉は言ってもらえない
・朝迎えに来たと言いつつ1発
・約束した友達を追い返させて楽屋で1発
完全にセフレコースですねこれは。
俺がやりたい時は絶対にやるんだというエゴが丸出し。
特にリアルすぎてゾクゾクしたのが、フィリップが帰った後、シーツに残った温もりに気付いて、私からは会いに行けない関係なんだと1人凹んでるところで
「……引き返してきました」
「子供みたいだと、笑わないでくださいね」
「貴女の傍で、眠りたい……」
これもし計算ずくだとしたらとんだ策士だな
「っ……貴女の中は、誰よりも……ずっと、いい」をこっちではわざわざ言わせるシナリオに拍手。
それなのに一見無害、策士フィリップのEDは5つ。
(Othersに登録される分は別枠で感想書く予定です)
「貴女がいてくれるなら」
ラウルが…義弟………?END
「あなたの足音」
愛人だけど妊娠END
「最高の贈り物」
元・現婚約者勢揃いEND
「先延ばしにしたままで……」
ズブズブEND
「交錯した想い」
出戻りEND
そしてもう1つのルートなんですけど、こちらは
ラウルとセックスしてプロポーズを受けてから分岐
ここ!!大事です!!!!!!!めちゃめちゃ大事です!!!!!!
自ルートと同様にラウルが危険な軍務に就くことになりまして、フィリップも2人の結婚を認めてくれそうな気配なんですが、
\ラウルが戦死/
きっつ~~~。レツゴーレツゴーを迎えることなく遺体の入ってない棺でお葬式です。
以降はこう言っちゃなんですがラウルをダシにして重ねる関係。
隣に並んでアルバムを見ながら
「ラウルが一緒にいたら、きっと恥ずかしがったでしょうね」
夜郊外に連れ出して
「ラウルのために、歌っていただけますか?」
と、いやあこれは正直ラウルを思うといたたまれない気持ちになりますね。なんならピクニックデートも上書きするからね。
ただ2人とも肉親を全て失ってしまったという共通点があるもので、傷をなめ合いながら距離は縮まってしまうわけです。
ラウルを好きなままでいたいと葛藤するクリスティーヌと、
「……貴女には、頼っていただきたいですから」
「貴女の悲しげな姿はもう見たくない……私は、貴女を支えたい」
と願うフィリップ。
好きだと言えない関係では、この「頼る」と「支える」ってすごく便利な言葉ですよねえ。
そんな危うい関係がついにバランスを崩してしまい、
「どうして、こんな無防備なことを……?私は、貴女が側にいると、気持ちを抑えられそうにない……」
とキスされて、本当に私はこの人に好きだと言ってしまっていいのか?と苦悩するあたりなんてすごく切なくて良かったんですが、
そのまま即行やるっていう
まあ…非処女ですしね……。
「フィリップさんの肌の色……綺麗……」
「貴女の肌も、見せていただけますか?」
から始まる、意外にもクリスティーヌに余裕があって良い正常位だったんですけど、これ外出しなんですよ!!!
この作品、ちゃんと中出し・外出しの区別してくれてて素晴らしいな。
ここから拾えること、めっちゃめちゃあるよね。
エレーヌとは無事に婚約解消し、
「ラウルの分まで、私が愛します。一生をかけて貴女を幸せにしてみせます」
(……ありがとう、ラウル。これからは……フィリップさんと、幸せになりたい。)
とラウルの死を2人手を取り合って乗り越えたところで
\ラウルが帰還/
いや正直そんな気はしてた!でもどうすんだこれマジで!?修羅場??修羅場か!????
「そんな大変な目にあってる時に……君の傍にいてあげられなくて……ごめん」
ってラウルは謝ってくれるんですけど、
実兄弟を穴兄弟にしちゃってこちらこそごめん……
戦争物とか記憶喪失・意識不明とかが絡む話ではまあありがちな展開だとは思うんですけど、でも実際これ期間どれくらいなんだろ???葬儀終わって数ヶ月って感じですよね?
数年なら運命がすれ違ってしまった悲恋で納得だけど、数ヶ月はちょっと完全にこちらこそ案件だな…。
「私達のことは……まだ、ラウルに話さないほうがいいでしょう」
「大変な目にあって帰ってきたばかりの弟には、酷な話になりますから」
と言われて距離を置くことになる一方、ラウルにはうっすら2人の関係が気づかれてしまうんですよねえええええええ。
こっからの3人の雰囲気が素晴らしかったなあ、見てて首の後ろがチクチクしちゃうといいますか。
限界突破したフィリップに連れ込まれて、カーテンに隠れてキスするんですけど、
(フィリップさんの唇が、首筋に付けられた赤い痕をなぞった。)
「ラウルが、残したんですね?」
が大変に性癖です。
指でイカされるだけで挿入無しなんですが、このシチュ最高でした。
エンジン全開なスピード感、普段のスローテンポとのギャップがやばい。
こっちルートの濡れ場はフィリップも無防備に喘いでくれるんで、情熱と本能がちゃんと感じられて良かったです。
やっぱ大人の余裕なんて潰してなんぼだよな~~~~~。
結局最後はラウルが身を引いてくれるんですけど、2人の仲を打ち明けた時の
「……ごめん。やっぱり……きつい……、少し、一人にさせて欲しい」
はさすがに心を引っ掻きました。ラウル本当にすまない。
もしかして3週間とかの話だったらどうしよう、フィリップの台詞はこのへん一見無害。
「失礼。本当に可愛い人だ」
「……頬よりも、唇のほうがよかったですか?」
「……言ってみるものですね。本当にしていただけるなんて」
「それとも……私に触れられるのは、そんなに嫌ですか?」
「覚えておいてもらえますか?私は案外嫉妬深いということを」
「大丈夫、すぐに気持ちよくしてあげますよ」
「……何も考えられないように、してあげます」
「どうでしたか?と言っても、その表情を見ればわかりますね」
「それは遠まわしに、帰れと言っているんですか?」
「貴女に会いたくて、必死に終わらせたのですが……つれない態度ですね」
「本当に辛くて……時々たまらなくなる……このような気持ちは、どうしようもない」
「ええ。貴女の前で泣いてしまった手前、今更格好をつけても仕方がないでしょう?」
「わかっている。彼女が愛しているのは、私ではなく……弟だ」
「そんなに残念そうな顔をしないでください」
「……本当は貴女を……ラウルの元に、行かせたくない」
「貴女がラウルと過ごしている間、苦しくて……堪らないのです」
「今更ラウルがいいと言われても、もう貴女を離す事は出来そうにない」
「本のために呼んだわけではないと……、わかっていると思いましたが?」
「ふふ、突かれる箇所が違うでしょう」
「こんなに……誰かに溺れるなんて……っ」
「はぁ、っ……う、はぁ、あ……クリスティーヌ……止まらない……っ」
「今の私は、弟に聞かせてやりたいくらいですよ」
フィリップルートは大人度の高いシナリオでしたねえ。
初恋の相手の兄、しかも身分差、ってかなりハードル高い相手なんで、こういう展開になるのはすごく納得。
いわゆる昼ドラですけど、本筋が王道かつ大胆なわりに、すごい細かいとこで超リアルでした。
男女どちらが打算に傾くかで2本立てなのも、不倫・浮気のシナリオは双方大人であってこそって感じ。汚さの描写が上手だと思います。
ただ、エレーヌの扱いがなーーーーーーーーー。
パートナーがいる男を攻略対象に据える場合、その事実にしっかり苦悩してくれる男か、めっちゃめちゃ開き直る男か、の二択だと思うんですよね。
今回のはいざとなったら難なく別れられる相手なんでフィリップにとってのウェイトが軽いんだよなあ。
邪魔してこないし、かといって応援してくれるわけでもないし、ほんとただ記号として存在してるだけの婚約者。
プレイヤーの不安を煽るだけで、萌えを何一つ増やしてくれない当て馬って要りますかね…。
まあその辺を無理やり何とかするのが私なので、とりあえずフィリップとエレーヌは1回でもヤッたことがあるのかだけ教えてくれないかな。何とかします。