「ピオフィオーレの晩鐘-ricordo-」の感想

長年積んじゃってたピオフィ、この度やっとフルコン致しまして!そりゃ人気出るわと納得。隅々まで面白かったよーーー!
Twitterでやってた実況 #ピオフィオーレの弟のまとめなので、良かったらそちらもぜひ~~~。

アイディアファクトリー (2019-07-25)
おすすめ度の平均: 4.5
4 糖度バラつきはあるがやって損はないです
5 デザイン、絵柄が好み!
4 楽しめました。
5 個別ルートが充実しており、シナリオがかなり良い
1 ノベルと思えば良いのか・・・?

ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo-

「ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo-」(Switch / CERO-D)
ブランド:オトメイト
発売日:2019年7月25日
定価:6,930円(税込)
CV:石川界人(ダンテ・ファルツォーネ), 森久保祥太郎(ギルバート・レッドフォード), 岡本信彦(楊), 木村良平(ニコラ・フランチェスカ), 豊永利行(オルロック), 立花慎之介(ディレットーレ)

以下ネタバレ含みます、ご注意下さい。

良かったところ

・昨日の敵は今日の友

舞台が舞台なのでそりゃそうなんだけど全体的に殺伐としてるし、総出の団体戦なのもあって重要人物がバンバン死ぬし、至近距離で脳漿が飛ぶ程度にはハードボイルド。
特にルートの線引きがすごくドライで、あっちのルートでは仲良くしてた人がこっちのルートでは容赦なくブッ放してきたりと、プレイヤーとしてはなかなか複雑な気持ちの道中なんですが、これパートナーが選べる乙女ゲームならではな高級な醍醐味だと思うんですよ。とことん目の前の男に向き合って欲しいって気持ちが見て取れる。信念や生き様を犠牲にするような媚びたシナリオよりは断然潔くて好き。

・無駄がない

ピオフィは賢い人間しか出てこないんだけど、賢い人を賢く描くのって実は難しいと思うんですよね。腹の探り合いだったり身内とのツーカーだったり、小気味よい会話の裏で脳みそフル回転してる音がちゃんと聴こえる登場人物達のキャッチボール。話が早い、ノンストレスです。
よくある乙女ゲーのシーンだなって感じた場面も、後になって余韻と味が残る。選択肢もちゃんと選ばせてるし、分岐が自然。細かいところまでよく練られてました。

・CGコメント

スチルごとにキャラがコメントしてくれるんですけど、一緒に写真見返してるみたいですごく良かった。ギャラリーを色気や温もりが無い単純な機能のままにしなかった誠意に拍手を贈りたい。これは全乙女ゲーに搭載すべき。

・後日談が素晴らしい出来

BEST後日談もBAD後日談も、どれも全部心から素晴らしかったです。今まで読んだ後日談の中でもトップクラスに欲しかった情報が詰まってました。
特にニコラBADの後日談!私的モノローグランキング(18禁含)の首位を掻っ攫ってったんですけど、まさかこんなところであんなに良い独白に出会えると思わなかった!!!あの半歩手前の超絶妙なタイミングをチョイスするライターさん天才!!!!!

どちらとも言えないところ

・無個性を貫くヒロイン

リリィは目ぼしいフックが無くて結構しんどかったです。
ただこの「突然巻き込まれた大したことは出来ない女の子」であること自体にとあるキャラからツッコミが入るんです。
その問答の中で、彼女は街を取り巻く人間のかすがい役で、実際に場を動かすのはマフィア達で正解だし、生きて、傍にいて、手の届く範囲内でやれることを一生懸命やるのが何よりも重要だったのを理解した瞬間、大逆転ホームランかまされたんですが、なんせこれがかなり最後の方なんで、残念ながらしんどかった気持ちも残ってしまいました。

良くなかったところ

・空気を読まないMSカットイン

Meanwhile Storyって一方その頃的な話が挟まれるんですが、超絶に間が悪い。
特に大きく動く時に補足したいのは分かるし、こういう楽屋話大好きだから試み自体は面白いんだけど、例えば(目の前にいる彼のことだけを考えられる、とても恵まれた時間になった。)でカットインしやがるんですよ。彼のことだけを考えられるとても恵まれた時間を私にも送らせろや。

・ソフィアとジュリアへのタメ語

あれは印象悪い

スケベメーター

・10段階中5スケベ

基本リリィのノリが悪いせいか、思ってたよりもエロくなかったなというのが正直なところ。ダンテなんか物語的にすごい重要な一発なので、もうちょっと重くて良かったんじゃないでしょうか。
ただ全然大したこと書いてないのに、攻略対象が全員めちゃめちゃ色っぽいんで、結果大したことやってた気がしちゃうっていう。積み重ねの勝利ですね、ともかく男が全員強すぎるんだわ。特にクラシカルな服装が素敵で、着込んでないと醸せないエロさがすごいです。
だけどセックスの前後で2人の空気感が変わらないってのがなあ、これはいかん、これはいかんですよ。

弟メーター

・10段階中1弟

5年後に期待したい候補が2名います

攻略対象について

※攻略順に並べています

ダンテ

【ダンテ】本当に美しい。ダンテはあの顔とあの格好で白百合抱えて早朝の墓地に佇んでるってのがそもそも絵になりすぎてあかん。
スマートさ不器用さ気高さ儚さ可愛さが共存してて、思わず手を差し伸べてしまいたくなる魅力がある人だよなあ。ブルローネにも絶対隠れファン多いと思うんですよ、こっそり活動してるダンテファンクラブ幾つもありそう。
どの面も好きだけど、特にオルロック√で大切なものを全て失ってしまった時の憎悪が凄まじかったですね、あの凄みは生き様が美しい人にしか出せないな。

ニコラ

【ニコラ】ニコラルートはリリィというよりダンテとの仲を取り持つ心境になってしまったんですが、それもそのはずでニコラはダンテしか大切なものが無いんですよね。ダンテより少ない。
普段はあれだけ柔軟なのに、自分のことになるとやたら四角くなってしまうのが、むしろすごく誠実な人なんだなって思えて心に染みました。
それなのに街や記憶や血に縛られてるのはニコラの方で、GOODの全部中途半端っていう何なら一番どうしようもない結末や、BADへ向かう道中の粛々と幕が降ろされていく感じがたまらなかったです。

楊

【楊】登場すると嬉しいし、登場してる間は目が離せない。これは恋。楊はあの中身で語彙が綺麗なのがまず第一の罪よ。
個人的にリリィの見通しが甘いところも含めてBADの方がしっくり来たんだけど、BESTにもやたら説得力があるんだよなあ。あの助走なしで飛ぶ感じ、理屈こねがちが乙女ゲーではなかなか見れない。リリィも魂の声に従うタイプの女なんだなって、ここでかなり見直しました。
前述した通りピオフィにはIQが高い人間だらけですが、その中でも楊は相当キレるんじゃないかな。受け答えする間に歩ける思考距離がハンパなさそうなので、将棋とかやらせたら鬼のように強そう。

オルロック

【オルロック】中の人の名演も相まって悶絶したし何度か泣いたよ。特に「好き」と「大好き」の破壊力よ。
オルロックはどうしてもBADの印象が強いんだけど、リリィが罪を共有するのに躊躇してオルロックは1人でファルツオーネの屋敷へ行くBEST直前のゲームオーバー、あれも良かったなあ……。
全然着替えてくれない彼が唯一着替えてるのがBAD後日談の夢の中ってのが容赦なさすぎて、Finaleでの生き生きしてる姿にだいぶ救われました。ダンテパパの件はノータッチでいいんか?とは思ったけどありがとう大団円……。

ギル

【ギル】ナンパされて上手く断れなかった時のアレで、大人の余裕とかスマートな気遣いとかモテ要素満点をこれでもかと見せつけられた安心感と言ったら……だってここまで辛いことが多すぎたから………。
ロベルトのいなし方も完璧だし、雨の中告白と同義な台詞吐いておいて覚醒待ちだなんて、他の4人には出来ない芸当ですね、男前が過ぎる。
ああ見えて段取り大事にする昔気質な男なのも、やることやるべきタイミングではちゃんと雄いのも、文句のつけようがない。あといいケツしてる。

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