非18禁の作品ですが、久しぶりに真剣攻略したので総評&キャラ感想書きました!
Twitterでやってた実況 #オトウトピアソワレ のまとめなので、良かったらそちらもぜひ~~~。
全てにおいて大満足です◎
微妙
個人的には良作、FD期待
総合的に良い作品
さすがです!
「オランピアソワレ」(Switch / CERO-D)
ブランド:オトメイト
発売日:2020年4月16日
定価:6,500円(税抜)
CV:松岡禎丞(朱砂), 杉田智和(玄葉), 島﨑信長(璃空), 上村祐翔(天草四郎時貞), 内田雄馬(縁), 堀江瞬(ヒムカ)
以下ネタバレ含みます、ご注意下さい。
良かったところ
・気持ち良すぎる舞台設定
ヒエラルキーの頂点、圧倒的な自己価値、しかもこれが「私は望んでないのに」なの、厨二夢寄りな要素全部詰め込まれてる上、年頃になったから自由に婿を探せと促されて消極発進するの、ほんと乙女ゲームとしては完璧。立ち位置の気持ち良さがお見事であります、そりゃ楽しいわこんなん。
・オランピアのヒロイン力
プレイヤーの人格にあまり乖離せずハイパースペック乗せるなら、やっぱり出自か特殊能力が1番説得力あるし、そこにリスクと仄暗さを混ぜると共感も呼べる。オラソワはそのへんがとても上手い。
いわゆる言うし動くタイプの主人公ですが、直後に反省してすぐ謝れるので好感度は高いと思う。敬語を使うタイミングも上手。ただ後始末は他人頼みなところで評価分かれそう。
・物語の骨子が緻密
国生みからの漂着神信仰って今までにも扱われてきた題材だと思うけど、卑流呼とかエビス楼とかチクッとポイント使いしつつ、本筋は共感も応援も出来るディストピア再生の話。しかもちゃんと乙女ゲームになってるの、結構すごい。感心した。
伏線もしっかり回収してくれるし、ストーリーはとても良く出来てると思います。
ただ白からは白しか産まれないって設定だけはかなり無理があるのではないかと。何かしら制限かかってないとあの島そのうち白だらけになっちゃいますよね。
良くなかったところ
・嫌がらせか???と思うくらい回想が多い
プレイヤーのこと3歩歩いたら全部忘れる鳥頭だと思ってそう
・目の前で噂をしている島民率
噂話や事件に偶然立ち合うことが多いんだけど、さすがにオランピアってすごく目立つと思うの
・場が軽い
話の壮大さに台詞と描写が追いついてないというか、喧嘩とか議論とか審判とか脅迫とか連行とか、盛り上がるはずな場面なのにどうも迫力と緊張感が無いんですよ。
物語を懸けた重い一言と、魂が込もった表情所作の一発で、バシッと感動的に決めてほしいところでも時速は30キロ。切羽詰まらずとてもダラダラしてるのが気になります。
スケベメーター
・10段階中8.5スケベ
ゴールがそのものズバリなのでそっちの話は多いです。早々に別荘・ラブホ・保健室が用意される親切設計。
描写としては股に手を突っ込んでギリギリ撫でるくらいまで。ただその後もぼんやり前戯が進行します。
これは確実に挿いってんなと思ったのは、時貞BADの2.5Pと縁の浜辺アオカン。
縁のはすっごい良かったなあ。あれ前戯もそこそこに突っ込んだんじゃないかな。2人の諦めやら絶望やらが1点で合致、一見不毛で理不尽な、でも爆発的な情熱を生み出してて素晴らしかった。あの体勢だと駅弁フィニッシュだと思われます。
コンシューマーだとかなり頑張ってる方じゃないかなあ、BADも攻めてます。
弟メーター
・10段階中7弟
拗らせた弟そのものなスサノオ、拗らせた弟の器は弟な朱砂、「姉さん」と言いながら抱きついてくれる縁、義弟どころか実弟レベルで弟な時貞、日本書紀に第三子説があるので問題なく弟なヒムカ、海浬や明日羽も含めると、これは稀に見る弟ゲーですね、10点!!!ただし「弟はいない」という致命的バグによって-3点!!!!!!
攻略対象について
※攻略順に並べています
【時貞】時貞はほんと危なっかしいというか、使命に駆られて担がれて紛いものという言葉に怯えながらも気付いた時にはもう降りられない、って過去の一連をもう一度やらかしちゃう痛々しさが見ていて辛い。
他人のためにしか生きられない人なのでしょうがないんだけど、さすがにちょっとは学べやと言いたくなっちゃうし、そもそも彼がデウス以外に救われちゃうのは正直色々アカンのではないかとも思うんだけど、「信仰」「宗教的熱情」が花言葉な時計草のソーダと桃の入った白いソーダで初デート、罪と赦しの象徴がそれぞれちゃんと時貞の元に流れ着くの、展開がとても美しかった。
ただ、股に手を突っ込む直前で懺悔するのだけはやめて欲しいなと思いました。
【璃空】璃空は越えるべきハードルがかなり高くて、設定出揃ったあたりでこれはもう駆け落ちコースしか無いんじゃないかと思いましたが、周りの大人が優しかったですね。ああいう子は年長者に可愛がられそうだもんな。
ただ個人的にBADがかなりキツくてさあ……。
独りあんな寒い場所で延々と自分のトラウマとコンプレックスに向き合わきゃいけない上、あの人職務放棄なんて絶対出来ないタイプだし、しかも贖罪だと信じてるんだから、誰かに止められるまで正気で居続けますよ。色んな事がよりによってすぎる。
時貞のは人のせいに出来て人肌の温もりがあるだけまだマシですね。
これはかなり底に近いナイス地獄。
【縁】まず縁とオランピアはカプとして最強に好みでした!宿敵かつ共犯、繋がる奇縁。特に順番が間違ってる結婚とか交際とか同居とかが私は大好きなんだよ!!!
そもそも「殺すことが目的ならもう殺してる」を何の抵抗もなく言っちゃえる男がドタイプ。
ふんわりした余裕のある粋な大人に見えて、意外と年相応なのが独り言で垣間見えるのもとても良い。一人称が僕だしね。
嫉妬する相手が明日羽なのも、貝殻の件を思い出してもらいたくて必死なのもすごく可愛いかった。ぜひ18禁にスカウトしたい。
【玄葉】本気で求められてる感じはしないのにサラッと絶妙なタイミングで好意を口にしてくれる。こんなの間違いなくモテるわ。
ただ玄葉は説明も弁解もしないし「これでダメならダメでもいいや」的なすごく冷めてる部分がある人で、まず期待するのが苦手なんだろうな。当事者になるのもすごく嫌そう。歩んできた半生ならではですね。
そんな普段はどこか一歩引いてる彼が「愛情を強引にぶつけてないと不安なんだ」って言うのがすごく素敵だったーーー!
彼の「愛してる」を重めに扱ってるのはある意味ミスリードで、全体的に(ただそれは言葉ではない)ってのが込められたストーリーだったんじゃないかなーと思いました。
見えないけど”黒のままで”という信念に則った行動だけは誰よりもしている。この信念が折れた瞬間に玄葉も折れるんだなってBADがまた良かったです。
【ヒムカ】人ならざるものとの壮大な恋愛、かと思えば身近でやたら生々しい感じもあって、読んでてすごく面白かった!ストーリーはヒムカルートが1番好きです。
彼は産まれたて感ある時がとてもかわゆい。
【朱砂】朱砂はその腰に下げてるものの重さの割に全然揺るがないんだけど、達観してるわけではなくてシンプルにメンタルが超強靭なんですよね。あと出会った時点で既に一通り悩み抜いて自分の答えを自力で見つけた後なのがデカい。
私は玄葉や縁みたいな精神に遊びがあるタイプの方が好きなんだけど、そりゃこんなヒーロー格好良いに決まってるよ!!!
基本フラットだから私服とかタメ語とか料理とかが最大効率で決まるし、ギャップに弱い私が瞬殺されるのは必然でしたね、短編集でも無事死んだ。
あと間違えてしまった後の全く飾らない呪詛が最高だったな~~~、そうなのそれが聞きたかったの。
サブキャラについて
【月夜見】月夜見はもっとわがままでもいいよ。アマテラスもスサノオもヒルコも、あの人らみんなもっとわがままだよ。
【柑南】柑南は色層と剥という神の理を全喰らいしてしまった人なので、ある意味この人を救わないとあの島を陽で照らしたことにはならないと思うんですよね。
「白鼠は俺のところに~」の台詞もそうなんだけど、理外にいる白ならもしやって思っていたのに、目の前で色を残すために婿探しを始めたと聞いて「お前も所詮は縛られるのか」と1番悔しかったのは柑南だろう。参加権がないレースを瓦版を生業にしたあの立場で見てなきゃいけないのは辛いだろうなあ。
そんな彼をオランピアが救うのは明快だし美しいだろうけど、柑南を救うのは刈稲であって欲しいんですよ。
オランピアやマレビトや満月の舟や流れ着いた銃みたいな外から来たものじゃなく、最初から島にずっとあったものに救われてこそ、だと思うんですよね。
ただ行動の根底にあるのが「自分のことで頭をいっぱいにしててほしい」という支配欲でしかないのが可愛い奴です。
【刈稲】正直めっっっっちゃめちゃタイプ。
あれこれ始まる前に普通に出会って、胸キュンな恋をして、難なく付き合って、仲良く幸せにエロいことたくさんしながら暮らしたいです。あと絶対に巨根。これは自信を持って言える。
【薙草】薙草はガッツあるし必死だし一貫してて全くブレないのがジワジワ来ちゃったんだけど、玄葉ルートでの不憫さが群を抜いてましたねえ……。モテない思い込み強めな不器用男が、経験値高い余裕のある色男にあっさり持ってかれちゃうっていう。
ただ薙草は「実は玄葉も薙草に嫉妬して強姦しようとしたんだよ」って教えてあげても、まずは本気でオランピアを心配して憤りそうなんですよね。そんなことで自尊心を慰めるようなくだらない男じゃないと思うんですよ。
土台はとても良いと思うので、他に打ち込めるもの見つけてほしいなあ。
はじめまして。
最近オランピアソワレをプレイし、Twitterで考察等検索していたら主様のアカウントを見つけ拝見させて頂きました。
良かったところの「気持ち良すぎる舞台設定」に一番共感してしまいました…!唯一無二の能力、または出自というのは刺さる人間にはかなり刺さりますね。
「白からは白しか生まれない」という設定は、確かにそのうち天供島は白で溢れかえってしまうなと、主様のぷらいべったーを拝読し気付いた次第です。鋭い着眼点だなと思いました。わたしが物語の内容を把握し切れない程度の読解力というのもありますが…(笑)
もしもFDが発売され柑南が攻略できるようになった際、どういうハッピーエンドを迎えられると思いますか?わたしは、柑南とオランピアがどうなれば幸せになれるのか、どうしても想像がつかないのです。ぜひ主様の考察をお伺いしたいです。
長文になり申し訳ございません。
これからも楽しみに拝読させて頂きます。
はじめまして!コメント&Twitterの方も見て頂いてありがとうございます!
柑南とオランピアのハッピーエンドですか!?そうですねーーーーーーー。
私の妄想力を全開にして考えてみましたが、柑南は黄に産まれなかったことと子が残せないことで「自分には価値がない」に縛られてる人なので、「肯定されて選ばれて大事にされる」に弱いと思うんですよね。なので、危ないところを利害関係がなく何も得をしないはずの他人に身を挺して守られたりすると、割と一発で救われちゃう気がします。あと救われた瞬間に笑いながら泣きそうです。
以上を無理やりストーリーにした場合、相手は群衆でも軍でも神でも薙草でも良いんですが、糾弾&罰せられる寸前、自己肯定が底まで落ちたところで、無意識に体が動いてしまった感じのオランピアに庇ってもらって、何なら重傷を負って死線を彷徨って目覚めたら、柑南は呆れながら泣いてくれるんじゃないかな~~~と……。オランピアが頭で考えてしまうと道理が通らないので、半身であることが前提かつ理屈や恋心は完全に後付けになってしまうのですが…。
本編の設定をお借りするなら、叉梗の研究を引き継いだ玄葉のおかげで失った生殖機能も復活、あたりのハッピーフルコースもありそうだなと思います。
柑南の価値を引き上げることだけに注力すると、白の男にしちゃうのが手っ取り早いんですが、さすがにそれはトンデモ展開すぎるかな……って感じでしょうか。
全然大したお話じゃなくて申し訳ないです……。